先日、「お隣が駐車場になってしまい、急に大切なサクラを切らなければならなくなった」
というご相談を頂きました。
切ると言っても枝で、サクラそのものは残ります。
しかし日当たりの関係もあり、半端なところでは切っても切ってもすぐにお隣に枝が越境してしまうことになりそうです。
勿論、そうして毎回枝先だけ都度都度切るのでも、良いと思います。
が、半端なところで毎年毎年切られるのも、サクラは常に傷にさらされるということになるので可哀そう。
傷が癒えたと思ったらまた切られるのですから。
なので思い切って、もう少し幹近くの大枝分岐部で切らせてもらうことになりました。
土地の所有者が代わり、駐車場になったり新しい家が建ったりして、元々あった木を伐採してほしいというご依頼は最近増えております。
一見すると「仕事になるから良いではないか」と思われるかもしれません。
確かにそうです。お仕事・ご依頼を頂けることは、ありがたいことです。
しかし私は樹木の気持ちも大事にしたいので、悲しいです。
でも・・・
共感して悲しむだけでは誰の問題も解決しないので、私は気持ちを抑えて解決策を考えます。
それが街に生きる人と樹木を繋ぐ人間の重要な仕事のひとつであると、私は思うのです。
樹木医・中村




















